法改正・新制度情報2006年
2006年10/16 | 初の「即決裁判」、東京地裁、開廷25分で有罪判決 比較的軽い罪で起訴された被告に、起訴から14日以内に判決が出される「即決裁判」が今月から始まり、東京地裁では初となる即決裁判が行われた。 東京地裁で初の即決裁判となったのは、出入国管理及び難民認定法違反の罪に問われた中国人女性被告(35)の公判。2002年5月に密入国し、都内でアルバイトをするなど不法に滞在したとして起訴された。被告が起訴事実を認めた後、高麗邦彦裁判官が即決裁判の適用を決定。開廷から約25分後に懲役2年6月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。 |
2006年7/29 | 外国人福祉士を容認へ…規制改革会議が答申案 政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)の中間答申案の全容が28日、明らかになった。 答申案では「高齢化社会の進展に伴い、介護分野は労働力需要が高まると予想され、質の高い人的資源を確保すべきだ」とし、新たに外国人の社会福祉士と介護福祉士の受け入れを検討し、今年度中に結論を出すよう求めた。単純労働者受け入れは従来通り、認めていない。 会議は31日の会合で答申を決定し、小泉首相に提出する。 厚生労働省は「介護分野は国内労働力でまかなえる。身分が不安定な外国人の参入は問題がある」と慎重な姿勢。 |
2006年5/31 | 外国人─総人口の3%を上限に 日系人優遇措置の見直しも 外国人の受け入れ施策を検討してきた法務省のプロジェクトチーム(pt)は30日、日本の総人口に占める外国人(特別永住者を除く)の割合を3%以下にすべき、との中長期的な目標を示し、単純労働者は受け入れないとした。 また、これまで「定住者」の資格が与えられていた日系人らへの優遇策を見直し、現行制度を抜本的に改める試案をまとめた。血縁関係を理由にした新たな受け入れはせず、国内で生活する日系人も、定職がなかったり、日本語能力などが欠けている場合は在留期間の更新を許可しないという内容。 現行の技能実習制度は「単純労働者の受け皿になっている」として廃止。新制度では、外国人が企業で正社員として働いた後、一定期間を経て、技能や日本語能力の向上が認められないと、日本での就労継続は認めない、としている。就労を望む外国人は日本語能力をみて受け入れ、資格検査や日本語能力検定に合格すれば、就労継続を認めるとした。 試案の具体的な実施のめどは示されていない。 |
2006年5/13 | 在留カード(仮称)発行へ外国人登録法全面改正 政府は13日、外国人登録法を全面改正する方針を固めた。 入国管理局が外国人に在留許可を与える際、「在留カード」(仮称)を発行し、許可と登録を国で一元的に管理することで、不法滞在者の判別を容易にする。早ければ2008年の通常国会に改正案を提出し、09年度に実施したい考え。 |
2006年3/29 | 日系人「定住者」資格、犯罪歴なしが条件に 法務省は29日、日系人に定住者の在留資格を認める要件として「犯罪歴がないこと」を追加することとし、同省告示を改正した。施行は4月29日から。 在留資格認定申請及び更新申請の際に本国の行政機関等発行の犯罪歴有無の証明書提出を義務付ける。 |
2006年3/27 | 不法残留、20万人割れ 15年ぶり、減少傾向続く 法務省が3月24日に発表した統計によると、今年1月1日現在で日本に不法残留する外国人は前年より約14,000人減の193,745人で、1991年5月以来、約15年ぶりに20万人を割り込んだことが分かった。 同省入国管理局によると、不法残留者は93年5月の約29万9000人をピークに減少傾向が継続。今年の国籍別内訳は韓国(4万203人)、中国(3万1074人)、フィリピン(3万777人)など。 一方、昨年1年間に不法入国・残留などで強制退去手続きが取られた外国人は前年比約1800人増の5万7172人。このうち約1万2000人は出頭するなど一定の要件を満たしたため、出国命令制度が適用された。 |
2006年3/27 | 名古屋入国管理局 新庁舎建設へ 法務省は、平成18年度から名古屋入国管理局の新庁舎建設に着手する。新庁舎は名古屋競馬場駐車場跡(名古屋市港区正保町5-18)となり、鉄筋コンクリート造地下1階、地上5階、延べ約1万8000平方メートル。 退去強制のための一時収容定員を現在の120人から400人規模に拡大する。 |
2006年3/23 | “興行ビザ"4割減 在マニラ日本国大使館が昨年発給した"興行ビザ"の件数が、一昨年の約85,400件から約47,000件と約4割減だったことが22日、分かった。 また、同大使館が日本人男性に発給した婚姻要件具備証明書は前年度総数を2割上回る7,200件(平成18年1月現在)に伸びており、入国管理局発給による日本人の配偶者等の在留資格認定証明書の発給件数も一昨年の4,425件から昨年は5,015件に増え1割以上の伸びだった。 同大使館では、偽装結構が含まれている可能性があるとみて、審査を慎重にしている。 |
2006年3/13 | 日韓ワーキング・ホリデー枠、倍増 日韓両政府は、「ワーキング・ホリデー査証」の発給枠を、今年から相互に倍増させることを決めた。 6日に東京で行われた日韓外務次官級戦略対話で基本合意。今後、正式な文書を交わす予定。 枠は、従来の各1800人を各3600人の計7200人にする。両政府は若者の相互理解を深めることで、歴史問題などでぎくしゃくしている関係の改善につなげたいとしている。 |
2006年2/25 | 2005年難民保護者数、143名に 法務省入国管理局は24日、2005年に難民の認定を行なった人数が、前年比31人増の46人と発表した。難民の認定はしないが、人道的理由により特別に在留を認めた人数は前年の約10倍の97人。難民認定者と合わせると143人となった。 難民認定申請数は全体で384人。前年より42人減ったが、ミャンマー人は212人で同74人増えている。 |
2006年2/17 | 指紋・写真の提供を義務化 入管法改正案 法務省は、原則16歳以上の外国人が日本に上陸する際、指紋や写真などの個人識別情報の提供を義務づける出入国管理及び難民認定法の改正案を今国会に提出する。 改正案では、提供を義務づける個人識別情報を「指紋、写真その他の個人を識別することができる情報で、法務省令で定めるもの」と定義し、提供を拒否する者は退去を命じられる。 ただし、次の者は提供を免除される。(1)特別永住者(2)16歳未満の者(3)外国政府や国際機関の公用・外交の活動にあたる者(4)国の招待者 取得した個人識別情報は、コンピューター処理し、これまでに法務省が退去強制処分などにした外国人から取得した約70万件分の指紋や顔写真、警察庁が保管する指名手配容疑者の指紋などと照合し、要注意人物を割り出す。パスポートの顔写真とも比べることで、偽・変造旅券を使った「なりすまし」も防ぐ。不法滞在の摘発や犯罪捜査にも利用する方針。 法案では、退去強制の対象に「市民や国家を対象としたテロ行為を犯す恐れがあると法相が認定した者」を新たに加えた。また、入国する航空機や船舶の長に、乗員・乗客名簿などの事前提出を義務づける。 |
2006年2/7 | 韓国人観光客の日本観光ビザ免除 政府は6日、韓国人の日本短期滞在査証(観光ビザ)の免除を3月から恒久化すると発表した。 |
2006年1/19 | 在留審査、半数に不備 総務省近畿管区行政評価局(大阪市)は18日、法務省大阪入国管理局に対し、外国人の在留審査に関する問題点を指摘し、改善するよう通知した。 同評価局が、大阪入国管理局・神戸支局、大津、京都、天王寺の各出張所が04年中に受け付けた在留期間更新や在留資格変更など計13万2772件の申請のうち、205件について調査したところ、下記のとおりだった。 受理後、審査結果を出すまでに特別な理由がないにもかかわらず、標準処理期間を超えているもの 52件 審査に欠かせない資料が保存されていないため十分な審査をしたかどうか明らかにならないもの 28件 在留資格の変更で、許可後、観察が必要とされるケースで追跡調査をしていないもの 10件 等、104件で延べ132件の問題があったという。 大阪入国管理局は「改善すべき点は可能な限り速やかに対応していきたい」と話している。 |
2006年1/17 | 韓国人の日本短期滞在ビザ、3月から免除恒久化へ 政府は16日、今年2月末まで暫定延長されていた韓国人の日本短期滞在ビザ免除措置を、3月1日から恒久化する方向で検討に入った。 入国者の不法滞在、刑事事件など犯罪状況に関する昨年12月分のデータが、今月下旬にまとまるのを受け、外務省、法務省、警察庁などの関係省庁で協議し最終的に決定する。 政府はこれまで、昨年3月からの愛知万博開催期間中の韓国人入国者による犯罪データなどを基に検討するとしていた。11月分までのデータでは「特に問題ない」(外務省幹部)ことから、恒久化を認める方向となった。正式決定を受け麻生外務大臣が韓国側に通知する。 |
2006年1/16 | 仙台市内の中国人、初の減少 仙台市在住中国人の登録数が昨年、初めて減少に転じた。 仙台市の統計によると、市内に住む中国人は、各国別の集計を始めた2000年以来増え続けてきたが、昨年(4月現在)は4036人と、前年比121人減った。外国人登録者総数も1万19人と312人減少。 仙台入国管理局は2003年度中、外国人から出された申請1154件のうち81%の930件について在留資格認定証明書を交付したが、05年には中国人の申請958件のうちの425件、44%しか交付しなかった。 |